観察は『監視』ではない― 行動科学における測定と正の強化の考え方 ―
- 冨樫 耕平

- 7月18日
- 読了時間: 2分

行動科学を活用して個人や組織のパフォーマンスを向上させるうえで、
客観的なデータは欠かせません。
しかし、「仕事を観察する」、「データを測定する」といった
取り組みを導入しようとすると、現場で抵抗が生じることがあります。
なぜでしょうか?
その理由は様々ですが、よくみられる理由のひとつは、
多くの職場で「観察」が、パフォーマンス改善のための指導、
ミスの指摘、問題点の確認などと結び付いているからです。
例えば、上司が現場を観察した後に、
改善点を指摘する
ミスやルール違反について指導する
「次から気を付けてください」とフィードバックする
といったやり取りが行われることは少なくありません。
また、普段の良い実践には気づかない、
あるいは、十分に見ようとしない一方で、
問題が起こったときだけ「指導のために観察する」という場面も少なくありません。
もちろん、こうした指導が必要な場面もあります。
しかし、観察のたびに改善点や問題点ばかりが取り上げられると、
「観察される=問題を指摘される」という関係が生まれやすくなります。
一方、行動分析学では、
観察や測定は、人を批判したり評価したりするためではなく、
人がより力を発揮できるよう支援するために行います。
そのため、観察によって望ましい実践が確認されたときには、
それを具体的にフィードバックし、認め、強化することを重視します。
つまり、観察や測定は、改善点を探すためだけのものではなく、
望ましい行動を見つけ、それを増やすための機会でもあるのです。
このような経験が繰り返されることで、
初めは抵抗のあった観察や測定も、
次第に前向きに受け入れられるようになります。
その結果、上司と部下の信頼関係が深まるだけでなく、
より正確で客観的なデータを継続的に収集できるようになります。
そして、そのデータに基づいてより適切な支援や組織改善を行うことができれば、
その恩恵は、最終的にクライアントや利用者、そして顧客へと還元されます。
行動ソリューションズでは、単に測定や評価の仕組みを導入するのではなく、
人が安心して成長できる環境づくりと、
正の強化を基盤としたパフォーマンス改善を支援しています。



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