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組織の「成果」だけを測っていませんか?― OBMから考える、成果を生み出す行動の測定 ―

8月18日
読了時間: 5分

データは、組織行動マネジメント(OBM)を含む

科学的な実践に欠かせません。


しかし、「データを取ること」自体は、

すでに多くの組織で行われています。


売上

生産量

顧客数

離職率

事故件数


こうしたデータの多くは、

組織が生み出した成果(results)に関するものです。


もちろん、成果を測定することは重要です。


しかし、OBMでは成果だけではなく、

その成果を生み出す人の行動にも注目します。


成果を生み出しているのは、人の行動


組織の成果は、突然生まれるわけではありません。


そこには、人の行動があります。


例えば、売上という成果の背景にも、

顧客へ連絡する

ニーズを聞く

商品やサービスを説明する

見積書を作成する

顧客からの問い合わせに対応する

といった、さまざまな人の行動があります。


さらに、組織の成果の多くは、

一人の一つの行動によって生み出されるものでもありません。


複数の人のさまざまな行動と、

その結果生み出されたものが組み合わさって、

最終的な組織の成果へとつながっています。


だからこそ、OBMでは、「どのような成果が出たのか」だけではなく、

「その成果につながる人の行動が実際に起きているのか」も測定します。


成果だけを見ていると、何が起こるのか


例えば、新しい研修を導入した後に

売上が上がったとします。


売上だけを見れば、

「研修が成功した」

と判断したくなるかもしれません。


しかし、研修で教えた行動を

従業員が実際に行うようになったのでしょうか


あるいは、売上が上がったのは、

季節、市場環境、広告、価格変更など、

別の要因によるものかもしれません。


反対に、売上がすぐに上がらなかったからといって、

研修が無意味だったとも限りません。


従業員の重要な行動は改善しているものの、

それが最終的な成果として現れるまでに

時間がかかっている可能性もあります。


行動データがなければ、

人のどのような行動が成果に貢献しているのかを

直接評価することが難しくなります。


その結果、経営者やマネジャーが

経験や印象などの主観に頼って判断する割合が大きくなり、


成果に貢献していない取り組みを続けてしまう

あるいは、

成果に貢献している取り組みを途中でやめてしまう

ということも起こり得ます。


成果と、その成果につながる行動

両方を見ることが重要なのです。


では、行動はどのくらい測ればよいのか


ここで、よくいただく質問があります。


行動データは、どのくらいの頻度で採ればよいのでしょうか?


また、経営者や管理者の方から、

重要なのは分かるけれど、

そんなに頻繁に職員の行動を測定する余裕がありません

というお話を伺うこともあります。


これは、とても現実的な問題です。


理想的には、対象となる行動が起こるたびに、

毎回測定することで、

実際に何が起きているのかをできるだけ正確に把握したいところです。


しかし、実際の組織には、

時間

人員

費用

業務上の制約

などがあります。


そのため、「できるだけたくさん測る」ことが、

必ずしも良い測定とは限りません。


測定の頻度は、測定する目的、対象となる行動の性質、

そして利用できる資源などを踏まえて判断する必要があります。


保育園の「おもちゃの消毒」を例に


例えば、保育園で、子どもたちの健康と安全を守るために、

「職員がおもちゃを適切に消毒しているか」

を知りたいとします。

これが測定の目的です。


仮に、消毒してほしいタイミングが、

開園前、

子どものお昼寝時間、

閉園後のいずれか一日1回だったとします。


そうであれば、24時間ずっと職員を観察する必要はありません。


対象となる行動が起こるべき場面に絞って測定できます。


では、この3回を毎日測定する必要があるでしょうか。


十分な人員や時間があれば、それも一つの方法です。


しかし、現場の負担が大きすぎるのであれば、

別の方法を考える必要があります。


例えば、2週間にわたり、週2日、

対象となる3つの時間帯で測定する。

という方法なら実行できる組織もあるかもしれません。


重要なのは、単純に測定回数を増やすことではありません。


必要な情報の質と、測定に必要な資源とのバランスを考えることです。


テクノロジーを活用する選択肢もある


人が直接観察することだけが、行動を測定する方法ではありません。


対象となる行動や環境によっては、

動画やセンサー、AIなどのテクノロジーを活用して、

測定に必要な人的負担を減らせる可能性もあります。


また、必要性が高く、財政的な資源を確保できるのであれば、

組織外の人に一定期間の測定を依頼するという選択肢も考えられます。


どの方法が適切なのかは、組織によって異なります。


だからこそ、


目的は何か。


どの行動を測る必要があるのか。


どの程度のデータが必要なのか。


そのために、どのくらいの資源を使えるのか。


を考えることが重要です。


測定の目的は、データを集めることではない


前回の記事でも書いたように、

データを増やすこと自体が目的なのではありません。


成果だけを見るのでもありません。


成果につながる重要な行動を明らかにし、

それを適切に測定し、目に見える改善につなげること


そのために、私たちは測定を行います。


行動ソリューションズでは、

応用行動分析学とOBMの知見を活用し、

組織にとって重要な成果と、それを生み出す人の行動をつなげて考えます。


経営に必要な「成果」の視点と、

行動科学が得意とする「人の行動」の視点。


この二つをつなぎながら、

組織にとって何を測る必要があるのかを明らかにし、

現場で実行可能な測定方法を組織の皆様と一緒に検討します。


測定のために現場が疲弊してしまっては、本末転倒です。


科学的であること。

現場で実行できること。

そして、組織の成果につながること


この三つを大切にしながら、目に見える組織改善を支援しています。

 
 
 

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