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プレーヤーからコーチへ― 指導者が育たない組織に共通する課題とは ―


プレーヤーからコーチへの移行は、組織にとって重要な課題


多くの組織では、現場の仕事ができる職員に対して、

「新人や後輩を効果的に指導できる人になってほしい」と期待しています。


つまり、優秀なプレーヤーから、優秀なコーチ(指導者)への成長です。


しかし、このような移行がうまくいかない組織は少なくありません。


指導者が育たなければ、一部のベテラン職員に負担が集中します。

その結果、外部研修に頼らざるを得なくなったり、

限られた指導者が疲弊し、バーンアウトのリスクが高まったりします。


また、現場の仕事ができるようになった職員が、

「自分はもう十分できる」と感じてしまえば、

継続的な成長も止まってしまいます。


さらに、効果的な指導方法を知らないまま指導する立場になると、

曖昧な指示や精神論、叱責を中心とした

非効果的・効率的な指導が行われることがあります。


その結果、新人職員が十分に成長できなかったり、

ストレスを抱えたり、場合によっては

休職や離職につながることもあります。

なぜ優秀なプレーヤーは、優秀な指導者になれないのか


理由はさまざまですが、大きく三つあります:


① プレーヤーとしてのスキルと、指導者としてのスキルは別


スポーツの世界でも、

名選手、必ずしも名監督ならず」と言われます。


自分が上手にできることと、

それを相手に分かりやすく教えられることは、

まったく別のスキルです。


② 効果的な指導スキルを学ぶ機会が少ない


人は、自分が教わってきた方法で人を教えやすい傾向があります。


もし、自分自身が曖昧な指導や叱責を中心とした

教育を受けてきたのであれば、

その方法を無意識のうちに部下へ繰り返してしまうことがあります。


③ 指導の成果を、何で評価するかが曖昧


もう一つの理由は、

指導の成果を適切に評価できていないことです。


本来、指導の目的は、

相手の行動が望ましい方向へ変化することです。


そのためには、指導を受けた人の行動を客観的に観察し、

評価する必要があります。


しかし、実際には、そのような評価の仕組み自体が存在しなかったり、

評価方法が適切ではなかったりする組織も少なくありません。


そのような場合、指導者は無意識のうちに、

自分自身を基準として指導の成果を判断してしまうことがあります。


例えば、

  • 自分の指示をよく聞くようになった

  • 自分に相談に来るようになった

  • 自分のやり方を真似するようになった


といったことです。


もちろん、これらが望ましい場合もあります。


しかし、それだけでは指導が成功したとは言えません。


指導の本当の目的は、部下が組織の中で望ましい行動を実践し、

その結果として、利用者、患者、顧客など、

組織が支援する人たちへより良い価値を提供できるようになることです。


つまり、評価すべきなのは、指導者自身ではなく、

指導によって部下の行動がどのように変化したかです。


この視点がなければ、指導を繰り返していても、

その質を改善し続けることは難しいでしょう。

「分かった」だけでは、人は変わらない


もちろん、多くの組織では、

このような課題に対して何もしていないわけではありません。


指導者研修を実施したり、

マネジメント研修を行ったり、

面談を通して助言したりしています。


これらが効果を上げているのであれば、

その取り組みを継続すればよいでしょう。


しかし、多くの場合、

「分かりました。」

で終わってしまいます。


研修中は理解していても、現場では実践されない

あるいは、一時的に実践されても長続きしない


なぜでしょうか。


行動分析学では、この理由を人の行動の仕組みから考えます。


研修で知識を教えることや、

上司が「このように指導してください」と伝えることは重要です。


しかし、それらは行動が起こる前の出来事にすぎません。


知識だけでは、行動は定着しません。

行動を変える鍵は「結果」にある


人の行動の多くは、その結果によって維持されています。


例えば、蛇口をひねれば水が出ます。


スマートフォンのアイコンを押せばアプリが開きます。


私たちは普段あまり意識していませんが、

このような「行動の結果」があるからこそ、その行動は繰り返されます。


指導行動も同じです。


どのように指導すべきかを教えるだけではなく、

その通りに指導した結果も設計する必要があります。


例えば、


  • 部下の成長が目に見えて分かる

  • 上司から具体的なフィードバックや承認を受ける

  • 指導行動を測定し、グラフなどで可視化する


このような仕組みがあれば、

「効果的な指導をする」という行動は定着しやすくなります。


特に、まだ指導経験の少ない職員ほど、

望ましい指導行動が繰り返されるよう、

意図的に環境を設計することが重要です。

人が人を育てられる組織へ


行動ソリューションズでは、

行動の科学(応用行動分析学と組織行動マネジメント)の知見を活用し、

「研修を実施すること」をゴールにはしていません。


現場で望ましい指導行動が定着し、人が人を育てられる組織をつくること。


それが私たちの目指す支援です。


中堅職員や指導者の育成、人材育成の仕組みづくり、

指導の属人化などでお困りでしたら、お気軽にご相談ください。

 
 
 

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